世界はまだ通常の生活に完全に戻ろうとはしていませんが、ワクチン接種率が増加していることから、パンデミック前の生活への回帰も視野に入りつつあると言えます。 多くのワーカーに訪れようとしている最も大きな変化の1つは、オフィス生活への復帰です。 リモートワークか、ハイブリッド型ワークか、フルタイムのオフィスワークかの選択に直面している場合、それぞれの利点と問題点を理解することで、この決断を容易にすることができます。 

世界中の雇用者はすでに、オフィスライフ— またはオフィスライフのない状態—の未来像について、判断を下し始めています。 雇用者がオフィスの将来を決め始めるにつれて、従業員の中にはどんな形で職場に戻りたいか選択を迫られる人も出てきます。 

Googleが完全なリモートワークからの離脱を決定したのに対し、FacebookSalesforceなどの大企業はオフィスへの復帰を今年の後半まで延ばすことを選びました。 その一方で、Twitterなどでは従業員のリモートワークを無期限に許可しています。このことは、魅力に感じる人もいれば、乗り越えなければならない壁のように捉える人もいます。 在宅勤務を続けるにしても、フルタイムのオフィスワークに復帰するにしても、ハイブリッド型のワークライフを新しく始めるにしても、考慮すべき要素はいくつかあります。

職場回帰の選択に影響する要素 

どのタイプで職場に戻るかを選ぶには、個人的な状況から雇用者が生み出す職場回帰の文化まで、基本となる重要な要素がいくつかあると考えられます。 

まず、従業員固有の個人的な状況に、オフィスワークかリモートワークか、あるいは両方の組み合わせかを選択する上で大きな影響力があります。 ルームメイトのいる人は在宅勤務に困難を感じるかもしれませんし、子どものいる人はハイブリッド型ワークのほうが柔軟に対応できるかもしれません。 

次に、会社の文化も、従業員が選択する職場回帰の選択肢に大きく作用します。 たとえば、ハイブリッド型ワーク、リモートワーク、オフィスワークが選択できるけれど、リモートワーカーが参加できない対面式の会議が定期的にあるため、オフィスにいる人しか職場の一員として扱われない会社を考えてみましょう。 この場合、他のスタッフと同じ立場に立つには、オフィスワークかハイブリッド型ワークを選択せざるを得ないかもしれません。 

GitLabの共同創立者として、Sid Sijbrandij氏はWIREDの記事で、「ハイブリッド型ワークは、基本的に異なる2つの従業員エクスペリエンスを生み出し、その両方を管理しなければならない」という見解を寄せています。2つの異なる仕事場所の文化を調和させる上で、これは従業員にとっても雇用者にとっても、大きな課題となる可能性があります。 

最後に、オフィスへの復帰についての同僚の選択が、あなたの決定に影響を及ぼす可能性があります。特に、別々の環境で日々の仕事に取り組むことを選んだチームを十分に調和させるために、管理者が積極的に働きかけていない会社ではその傾向が強くなります。 同僚がみなオフィス勤務のみを選択した場合、リモートワークを選択することは問題や孤立につながる可能性があります。 

職場回帰の種類と、適した従業員のタイプ

リモートワーク:リモートワークとは、定期的に出社することなく、ホームオフィス、ダイニングテーブル、コーヒーショップ、場合によってはコワーキングスペースで、責任を持って仕事をすることです。 オフィスにいる義務はなく、指定された場所もありません。 

  • 利点:リモートワークには、日々の通勤にかかる時間や費用を節約できるなど、多くの利点があり、 従業員にとっては業務時間の自由度も高くなります。個人的な事情があり、オフィスの厳格なスケジュールに縛られないことでメリットを得られる人に適しています。 
  • 問題:リモートワークに問題がないわけではありません。 パンデミック期間中を通してリモートワークをしていた人からは、業務終了後に仕事から離れることの困難さ、孤独感、同僚との連携の問題といった、ネガティブな側面が報告されています。 リモートワークはまた、安全で安定したインターネット接続が利用できることを前提としています。これはオフィス環境の外では、必ずしも容易ではありません。 
  • 適した従業員のタイプ:リモートワークは、通勤時間が長かったり、個人的な責任を抱えていたりするために、自由度の高い業務時間が有利に働く人に適しています。

フルタイムのオフィスワーク:従来のフルタイムのオフィスワークは、パンデミックの前に私たちの大部分が馴染んでいたものです。 フルタイムのオフィスワークでは、日々の通勤と、雇用者が定めた正規の労働時間に合わせることが求められます。 

  • 利点:フルタイムのオフィスワークには確かに利点があります。同僚との有機的なコラボレーションの容易さがそのひとつで、これはチームメイトがリモートワークをしていると、再現しにくい場合があります。 休憩室で顔を合わせたり、デスクで姿を見かけたりして始まるディスカッションのおかげで、コミュニケーションをとりやすくなります。 
  • 問題:家から職場までの距離や、雇用者が交通費を支払っているかによっては、オフィスまでの通勤の時間と費用が負担になる可能性があります。 また、同じ場所にいてコミュニケーションが容易にとれるということは、仕事への集中し難さにつながりかねず、同僚との雑談に時間を取られる可能性もあります。 このような自然発生的な会話はチーム全体を巻き込まないまま決定が行われることにつながり、誤った情報伝達によってプロジェクトが遅れたり、つまづいたりするかもしれません。
  • 適した従業員のタイプ:フルタイムのオフィスワークは、日々の通勤時間が短く、業務時間に特別な柔軟性を求めていない、職場の文化になじめる人に適しています。 

ハイブリッド型ワーク:ハイブリッド型ワークはオフィスワークとリモートワークを組み合わせたものです。 ハイブリッド型モデルで職場に戻る場合、従業員は少なくとも週に1日、リモートワークをします。 ハイブリッド型ワークはパンデミック前にも行われていましたが、フルタイムのオフィスワークとフルタイムのリモートワークとの間でバランスを取る方法を模索する中、ハイブリッド型オフィスの構築がますます従業員の人気を集めるようになっています。  

  • 利点:ハイブリッド型ワークでは、オフィスワークとリモートワークの両方のメリットを享受できます。 勤務スケジュールは、雇用者と従業員の両方の意見に基づき相互に合意されます。 ハイブリッド型ワークでは、同僚と毎週交流を図ることができるため、完全なリモートワーカーが感じるような孤立感を低減できます。 
  • 問題:ハイブリッド型ワークでは、リモートワークを行う日のために手を加えたオフィスをワーカーが確保する必要があります。そのため、ルームメイトのいる人、住居が狭い人、子どもや扶養家族がいる人は対応し難い場合があります。 ハイブリッド型ワークは、リモートワークが不可能な職業、特にサービス業や特別な機械を必要とする職業で、不都合となることもあります。 
  • 適した従業員のタイプ:ハイブリッド型ワークは、リモートワークの柔軟性だけでなく、コラボレーション、コミュニケーション、オフィス環境の文化も求める人に適しています。

自分に合った勤務形態を選ぶには

  • 雇用者が用意している内容の考慮:職場回帰のために無限の選択肢を用意している雇用者ばかりではないため、選択の幅は何が用意されているかによって決まってしまうかもしれません。 現在、雇用者がリモートワークやハイブリッド型ワークに対応していない場合、リモートワーカーの生産性向上やハイブリッド型ワーカーの疲弊軽減に関するデータを提示することが、最適なスケジュールを選びやすくするための働きかけとなる可能性もあります。
  • 最適な作業場所の決定:リモートワークの開始から1年がたち、作業場所に何を求めるかについて何らかの考えが生まれているはずです。 オフィスで仕事をするよりも在宅勤務のほうが生産性が向上していますか。 それとも逆ですか。 また、同じ家の中に同様に在宅勤務をしているルームメイトや家族がいる場合、両者が同時にビデオ通話に参加するには十分なスペースがないかもしれません。
  • 個々の事情の考慮:保育園への送迎が必要な小さな子どもがいる、手助けが必要な高齢の両親がいる、といった個々の事情は、職場に戻る選択を行う上で非常に大きな要因となります。 場合によっては、誰かの面倒を見るという責任を負いながら在宅勤務をすることで、仕事のストレスがさらに大きくなる可能性もあります。 しかし、別の人にとっては在宅勤務がワークライフバランスの向上に役立ち、このような場合には従業員の離職率低下にポジティブな影響を及ぼして疲弊率を引き下げることができます。
  • パンデミック下での仕事環境が有効だったかの判断:パンデミックの間に多くのワーカーが完全なリモートワークへの移行を強いられましたが、これにより完全なリモートワークが各自の状況にどの程度適しているかが明らかになりました。 CHG Healthcare の調査から、調査対象のワーカーの半数余りがパンデミック後にハイブリッド型のオフィスワークへの復帰に関心を示しているのに対し、フルタイムのオフィスワークへの復帰を望んでいるのはわずか9%だとわかっています。 在宅勤務の期間中に何が有効であり、何が有効でなかったかを評価することは、リモートワークを延長するか、フルタイムのオフィスワークに戻るか、ハイブリッド型のオフィスワークにより新たに2つを組み合わせていくかの選択で役立ちます。
  • 考えられるリモートワークの選択肢のテスト: 多くのワーカーは1年余りも、文字通りオフィスに足を踏み入れておらず、新規雇用者の多くもリモートでオンボーディングしています。 完全に導入する前にハイブリッド型ワークのスケジュールを試してみることは、最適なやり方を最終的に判断するための優れた方法と言えます。 

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